台湾の方の相続登記

台湾の相続

知り合いの台湾人弁護士から台湾籍の方の相続登記を依頼されていたのですが、ようやく登記が完了しましたので備忘を兼ねて投稿します。

被相続人の台湾籍の方が日本に不動産を所有したまま台湾で亡くなりました。
まず準拠する法律ですが、台湾籍の方の相続は日本の不動産に関してであっても台湾の法律によることになります。
ただ法定相続人などの順位や遺産分割協議書の効力は日本法同様のようですので、流れ自体は日本人の相続と同じです。

★台湾の戸籍について
台湾にも戸籍があります。漢字で書かれているのでおおよその意味も掴めます。
戸籍システム自体も日本とほとんど同じですが戸惑った点もあります。
①本籍地という概念はなく、住所で作られる。同一行政区画内の住所移転であれば同一戸籍のまま。行政区画を跨いだ引っ越しをすると転籍をする。戸籍上の住所と登記簿が一致すれば被相続人の同一性確認はOKです。
②手書き時代の改製原戸籍もある。今回は出生~死亡までで8通ぐらいありました。日本人の出生~死亡ですと8通出てくる方は稀です。
③相続人であっても取れる戸籍に限りがあるそうです。法務局からの戸籍不足の通知文をもって、不足する戸籍を台湾で再取得してもらいました。通知文なしでどの程度まで開示されるのかは未調査です。

翻訳は必要ですがアポスティーユなどは不要で法務局にそのまま提出可能です。

★印鑑証明書について
台湾にも印鑑証明書があります。四角い印鑑が多いようです。
翻訳は必要ですがアポスティーユなどは不要で法務局にそのまま提出可能です。

★翻訳について
大部分は弁護士のほうで翻訳してもらいましたが、一部はこちらで翻訳しました。
相続に関係ないところは翻訳省略した旨を付記します。被相続人の出生直後の戸籍は他の親族の記載も多かったのですが、関係しない親族は氏名と続柄のみの翻訳記載でも大丈夫でした。私の署名については「これは翻訳である」という付記と、「翻訳をした」という付記を使い分けました。

登記申請してから戸籍を補充するという方法については、他に方法があるのかイレギュラーなのかは正直分かりません。今回は台湾の弁護士の協力と相続人一部が台湾在住だったので補充がしやすかったのだと思います。
翻訳文は原本還付処理していませんが、そのまま返ってきました。相続登記申請から4か月経過しての登記完了でした。